ChromeやEdgeにおいてHTTPS対応していないサイトが自動でHTTPSになってしまうときの対処法。

プロキシ環境下で404などのHTTPレスポンスステータスコードに応じてカスタムエラーページ(プロキシ独自のエラーページ)を表示する場合において、ブラウザの機能が原因で
サイトにアクセスできず、エラーが起こる恐れがあります。

エラーが発生する原因

数年前から、EdgeやChromeがHTTPSファーストモードが標準化する動きとなっています。
HTTPサイトを開く前に警告を表示するなどHTTPSファーストな機能が追加されていますが、直近のアップデートで、ブラウザがHTTPSにアップグレードする機能が追加されました。
これは、HTTPレスポンスヘッダーにStrict-Transport-Securityが指定されているサイトはにおいて、HTTPSにリダイレクトされる(HSTS)機能とは別に、ブラウザ側でHTTPSが有効なサイトはHTTPSにアップグレードされる機能のことです。

これまで、検証機能(flags)として標準はdisableな機能でしたが、この度、正式リリースし標準がenableな機能になりました。

それにより、カスタムエラーページを返す仕様なプロキシの場合、
ブラウザ側がカスタムエラーページをHTTPS対応と判別し、結果としてサイトにアクセスできないといった事象が発生します。

エラー原因の機能

Chrome Enterprise のポリシーリスト

HttpsUpgradesEnabledという機能です。

上記、Chromeの仕様ですがEdgeについては、公式ドキュメントで記載が見つかりませんでしたが、同様の内容です。

Flagsでは、

  • chrome://flagsのHTTPS Upgrades
  • edge://flagsのAutomatic HTTPS

が該当します。

エラーの対処法

レジストリにて、自身のPCまたはポリシー配信できます。

Google Chrome

  • レジストリのパス
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Google\Chrome
  • レジストリの名前
HttpsUpgradesEnabled
  • 値 (REG_DWORD)
0

1または未定義の場合、自動でHTTPSアップグレードする。
0の場合は、HTTPSアップグレードしない。

Edge

  • レジストリのパス
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge
  • レジストリの名前
HttpsUpgradesEnabled
  • 値 (REG_DWORD)
0

Microsoft Edge – Policies

には、automatichttpsdefaultで制御できる記述はありますが、こちらは機能しませんでした。そして、記述が一切ないHttpsUpgradesEnabledによって制御できました。

おわりに

ChromiumベースのEdgeで設定方法が見つからない場合は、Chromeと同じように設定して検証したらうまくいくケースが意外とあるのかもしれないですね。

あくまで、派生ディストリビューションであって、Edgeは独自の方針で開発・メンテナンスを行っているのかと思っていました。(実際は不明ですが)

ブラウザがHTTPSファーストが標準化されていて、
検索エンジンのSEOでもHTTPは不利になっている中でもHTTPS非対応なサイトは
数多く存在しており、しかも、それらを利用するユーザもまだまだ多いです。
セキュリティ担保のためにも、この機能は有効にしたいところですが、まだ実用的ではないです。

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